英国の工場、生産量の伸びは鈍化、価格は急騰
[ロンドン 11月1日 ロイター] - 英国の工場では供給のボトルネックへの対応に苦戦し、10月の生産量の伸びが鈍化し、コストが高騰していることが月曜の調査で明らかになり、今週の利上げを検討するイングランド銀行が直面するジレンマを浮き彫りにした。
IHSマークイット/CIPS英国製造業購買担当者景気指数全体は57.8と、9月の57.1から5カ月ぶりに上昇した。 最終的な測定値は暫定値からほとんど変化しなかった。
しかし、注目されている生産指数は51.3と、9月の52.7から8カ月ぶりの低水準に低下した。
マークイットによると、工場が課す価格は、幅広い原材料に対してより高い金額を支払ったため、20年以上の調査の歴史の中で最も大きく上昇したという。
一部の企業は、海外の顧客が港の遅延や貨物輸送能力の問題を理由に注文をキャンセルまたは延期したと述べた。
IHSマークイットのディレクター、ロブ・ドブソン氏は「この低成長環境はインフレ圧力の深刻な上昇と並行して生じており、製造業者は投入コストのほぼ記録的な上昇と販売価格の記録的な上昇の両方を報告している」と述べた。
調査からは、新規受注の伸びと雇用の増加がわずかに改善したという、さらに明るい兆しがいくつかありました。
「しかし、サプライチェーン、英国のEU離脱、新型コロナウイルス感染症の逆風が今後数カ月間に強まった場合、特にインフレ率の上昇により借入コストが上昇した場合には、これらのプラス面が潜在的にリスクにさらされる可能性がある」とドブソン氏は述べた。
投資家らは、インフレ期待の上昇を食い止めるため、英中銀が木曜日に新型コロナウイルス感染症のパンデミック以来初めて利上げを実施し、銀行金利を過去最低の0.1%から0.25%に引き上げると予想している。
しかし一部のエコノミストは、パンデミックからの英国の回復減速の規模をより明確に把握するまで中銀が行動を保留する可能性があると考えている。
10月22日に発表された同国の主要サービス部門の「速報」速報値は、IHSマークイット指数が3カ月ぶりの高水準に上昇するなど明るい見通しを示した。 続きを読む
当社の基準: トムソン・ロイターの信頼原則。